進撃の巨人は読み手の予想を裏切る
日本人は、これまでにたくさんのマンガやアニメにたずさわってきました。
一度も漫画を読んだことがないという人は、おそらく日本にはいないでしょう。
そういった中で、蓄積されていった、漫画のストーリー展開。
進撃の巨人は、蓄積されてきたいわゆる王道パターンをことごとく外してきます。
いきなり、進撃の巨人一巻でエレンが片腕と片足を失い、巨人に食われたときには、漫画を読んでいて「はぁ??」って思いました。
もし仮に、巨人に食われたエレンが生きてたとしても、主人公がここで片足と片腕失ってこの先どうやって話が続いていくんだよ!!と思った人は多いはず。
こんな漫画、今までなかったと思います。
そして、「あれから5年経った。人類の反撃はこれからだ」というエレンの有名なセリフ。
通常のマンガだと、ここでまた次回!となります。
しかし、ここでも進撃の巨人は違います。
エレンが上っていた壁の真後ろに、いきなり超大型巨人が現れるんです。
マンガを読んでいて、一瞬「???」ってなります。
この反応は、エレンをはじめ、その仲間たちも同じような反応でした。
作中のキャラクターと、読み手の私たちが、同じ気持ちになるんです。
こころの準備ができていないといいますか、読み手もあっけにとられる中で、エレンは過去に巨人に襲われた経験があったので、すぐに立ち直りました。
超大型巨人に向かっていくのです。
このときは、本当にに「エレンかっけーー!」って思いました。
普通のマンガなら、こうなったらこうなる、というのの逆を行くところが、進撃の巨人のいいところです。
同じ班で一緒に苦楽を共にしたエレンの班があったのですが、エレンとアルミンを入れた6人が、一瞬で全滅するシーンもそうです。
本当に一瞬のできごとなので、何が起こったのか理解するまで時間がかかります。
でも、進撃の巨人の中では相手が巨人ですが、実際にもし戦争が起こったとしても、同じことが起こりうると思うんですよね。
出撃する前に、吐いている新兵もいれば、恋人同士が相手の無事を祈りあったりしている。
急な戦闘のあわただしさとか、私は戦地に行った経験はないのですが、実際の戦地でもこんな感じなんじゃないかな、と想像させてくれます。
進撃の巨人は、今回話題に挙げたシーン以外にも、読みの手の予想をいい意味で裏切ってくることがたくさんです。
おそらく今後も、読んでいる私たちの予想を裏切ってくれることでしょう。
だから進撃の巨人を読むことをやめられないんですよね。